【パレスチナ人道危機】ヨルダン川西岸地区難民キャンプ向け緊急人道支援

パレスチナ難民の生活を取り戻し、彼らの未来を取り戻そう

[プロジェクト概要とご寄付いただいた資金の使途]

パレスチナ人が1948年のアラブ・イスラエル戦争（第一次中東戦争）中に故郷を追われ、土地を奪われてから76年が経ちます（これを、アラビア語で大惨事を意味する「ナクバ」と言います）。そして、現在、私たちはガザでの人道危機において、パレスチナ人に対するナクバが繰り返されていることを目の当たりにしているのです。

故郷を追われたパレスチナ難民の苦難は、現在進行中の人道危機です。イスラエル占領下のヨルダン川西岸地区の難民キャンプにおいても、近年パレスチナ人への暴力がエスカレートしており、人道危機が続いています。

私たちは、暴力に曝されているヌール・シャムス難民キャンプの人道ニーズに対応することを目的として、緊急人道支援のためのクラウドファンディング・キャンペーンを開始します。皆さまからいただいたご寄付は、破壊された建物の修理や負傷者への応急処置のために充てさせていただくことを予定しています。しかし、刻一刻と状況が変化し続けているため、被害状況や、必要としている支援を都度確認し、現地のニーズに合わせて支援活動を実施していきます。

ウクライナやガザをはじめ、世界各地で起こる巨大な人道危機の影に隠れてしまった人道的危機に対応するため、国際的な関心と支援が必要です。皆様から頂いたご寄付で、被害者が生活を再建し、尊厳を取り戻すとともに、難民キャンプのコミュニティがレジリエンス（回復力）を持ち、直面する課題を克服するための支援を行います。

皆さまのご支援をよろしくお願いいたします。

希望を取り戻すための支援を：ヨルダン川西岸地区の難民キャンプなぜ今？パレスチナ難民の正念場

パレスチナ難民は4世代以上にわたって、ヨルダン川西岸地区の難民キャンプで貧困と無関心の悪循環に陥ってきました。老朽化したインフラと基本的な公共サービスの欠如が特徴とされるこれらの難民キャンプは、逆境、そして継続される占領に対する、闘いのシンボルでもありました。また、国連決議や国際法に則ったパレスチナ難民問題の解決についても、見通しが立たない状況にあります。

そして、状況は劇的に悪化しています。

現在進行中のガザでの戦争は、ヨルダン川西岸地区におけるイスラエル占領政策の強化とともに、パレスチナ人の移動と生活の機会を大幅に制限し、難民の窮状を悪化させています。ヨルダン川西岸地区の難民キャンプでは、苛酷な軍事作戦によって民間人が犠牲となり、家屋や公共インフラが破壊され、緊急的な人道ニーズが発生しています。こうした過酷な状況の中で、これらのキャンプにおける多岐にわたる援助、インフラの修復・再建が緊急に必要であることは、いくら強調しても足りません。

影に隠れてしまっている人道危機： ヨルダン川西岸の難民キャンプに私たちが注目しなければならない理由

先に述べているように、ヨルダン川西岸の難民キャンプにおける人道危機は、大規模な地域紛争の影に隠れています。危機的な状況にもかかわらず、緊急援助を含む国際ドナーからの支援は、増大するニーズに対して大きく不足している状況です。

希望に向けて：クラウドファンディング・キャンペーンの開始

この悲惨な状況に対し、株式会社オリエンタルコンサルタンツグローバル（以下、OC Global）はThe Palestinian Association for Empowerment and Local Development-REFORM（リフォーム：パレスチナのエンパワメント＆地域開発協会、以下、REFORM）と協働で、クラウドファンディング・キャンペーンを開始します。

このキャンペーンは、ヨルダン川西岸地区の難民キャンプ、特に同キャンプで最近繰り返されている暴力的な軍事作戦によって深刻な影響を受けている人々の人道支援のニーズに、迅速かつ効果的に対応することを目的としています。キャンプ住民の苦難と回復を目指す力にスポットライトをあてることで、ヨルダン川西岸の課題と、長期化する危機の根本原因に対する認識を高めることを目指しています。

ご寄付頂いた資金の用途： 生活再建と尊厳の回復

皆さまからご寄付は、被害を受けた家屋の修復のための資材の提供と、支援対象キャンプの住民が必要不可欠な応急処置を受けられるようにするために充てさせていただきます。しかし、刻一刻と状況が変化し続けているため、REFORMと連携しながら被害状況や、必要としている支援を確認し、現地のニーズに合わせて支援活動を実施していきます。

このクラウドファンディング・キャンペーンを支援することは、単なる寄付ではなく、長年の苦難に直面しながらも驚異的なレジリエンス（回復力）を示してきたパレスチナ難民の未来に投資することにもなります。

皆さまからのご支援をよろしくお願いいたします。

キャンプからの声

ヒシャム・アル・ファクーリさん (ヌール・シャムス・難民キャンプ、トゥルカレム）

キャンプは、ボランティア活動、寄付、帰属意識、そして慣れ親しんだ人々への愛において、私たちを結びつけてくれる場所です。私たちはいつも集まり、キャンプにいる人たちが笑顔になるために何ができるのかを一緒に考えます。たとえ小さなことでも、お互いに分かち合い、生きる権利があると感じたいのです。大学では、人権、国際法、国際協定や条約について学びました。はじめは、これらのテーマが大好きで、私たちも含まれていると感じていました。私はこの分野を学び続けたいと思い、人権と国際法の修士号を取得しました。しかし、私たちのキャンプで起きていることは、私が学んだことを無視・蹂躙するようなことです。

占領は私たちの教育を侵害し、何千人もの学生から教育の機会を奪い、混乱させました。さらに、公衆衛生に壊滅的な影響を及ぼし、医療サービスの滞りは、キャンプに住む人々に多くの影響がありました。病気を患っている人や怪我をされている人が医療にアクセスするこが難しい結果となりました。また、インフラは破壊され、衛生的な水と廃水が危険な形で混ざり合っています。キャンプは戦場と化し、破壊された広場は廃水と汚物で埋め尽くされています。私たちが活動したり、集まったり、キャンプの壁に絵を描いたりしていたストリートは、占領軍によってすべて破壊され、キャンプの土地からは喜びや幸せが奪われています。

チームについて

・株式会社オリエンタルコンサルタンツグローバル（OC Global）

オリエンタルコンサルタンツグローバル株式会社（OC Global）は、持続可能な新しい社会の実現を目指す、総合コンサルティング企業です。OC Globalの使命は、社員一人ひとりの知識の追求と自己研鑽への情熱を通じて、世界中の人々に安全で豊かな生活を提供することです。OC Globalは、国際協力機構（JICA）の技術協力事業である「パレスチナ難民キャンプ改善プロジェクト（PALCIP）」に参画しており、2017年よりパレスチナ解放機構／難民問題局（PLO／DoRA）へのアドバイザリー業務に従事し、DoRAとキャンプコミュニティの能力開発を通じてヨルダン川西岸の難民キャンプの生活状況を改善しています。

Webページ：https://ocglobal.jp

・The Palestinian Association for Empowerment and Local Development-REFORM（REFORM）

パレスチナエンパワメント＆地域開発協会（Palestinian Association for Empowerment and Local Development-REFORM）は、パレスチナにおいて、すべての人が効果的に参加する能力を持ち、個人および集団の権利が尊重され、多様性が確保される社会を目指して活動しているパレスチナの現地NGOです。国際機関をはじめ、様々な団体と協働してきた経験があり、今回ガザにおける戦争が起こってからも、有識者による継続的な情報発信を行っています。

Webページ：https://reform.ps/